肝心なことは
心で見てたいのに
すぐ忘れそうになる。
たった一週間ほどの旅
だったけれど、
いろんな出会いと思考のおかげで
わたしの目は腫れている。
生きるためのレシピはない
のに私たちは
窮屈になったりする。
旅中、日本語が少し出来る、
NURI君という青年に出会った。
一緒にごはんを食べながら、
彼は私に
「ジンセイハ、ムズカシイデス…」
と言った。
思わぬ言葉にビックリした。
わかるよと口から出かけたけど
それはやめて、
そうだねって、私たちは黙々と
ごはんを食べた。
ひとはみんなそれぞれに悩みや
痛みを抱えて生きている。
どうか私のまわりの人達が
幸せであるように。
そんな大それたことを
たびの終わりに考えていた。
長い目で見たら、
旅の途中で。
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